導入事例

古く不安定で歴史的な採掘坑の、修復と調査を同時に行う

古く不安定で歴史的な採掘坑の、修復と調査を同時に行う
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イギリスのクーム・ダウンにあるOolitic Limestone採掘坑は、18世紀~19世紀に使用されていました。
1994年にこの採掘坑の地下調査が行われると、違法採掘や支柱からの盗石によって非常に不安定な状態であり、ほとんどの部分が2mから6mの幅しかないことが判明したのです。
1999年8月、採掘坑を安定化させるため、2段階のプロジェクトが、Bath & North East Somerset委員会の提案、イングリッシュ・パートナーシップ(官民パートナーシップ制度)の承認を受けスタートすることになりました。

このプロジェクトでは、単にフォーム・コンクリートを注入し古い採掘坑を安定化させるだけで無く、同時に考古学的に貴重な遺産を記録する必要がありました。
また、採掘坑内には、自然保護対象種のこうもりが生息するため、その保護も必要となりました。
歴史的な柱坑を痛めることなく支えながら、保護対象エリアの通気を良くするために亜鉛メッキスチールのオープンサポートを使用する必要があったのです。
しかし、非常に不安定な状態のため、作業道と坑内通路以外を除き、内部に進入することは許されませんでした。


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このような環境下での調査は困難を極め、進入が許された坑内通路などから可能な限りデータを収集するテクニックを要します。
調査を請け負ったAPR Services社は、高速でありながらなるべく軽量で、0~30mという比較的短距離で使いやすい3次元測定器を使用する必要がありました。
導入したのは、多数の測定位置から取得したスキャンデータをまとめることができ、オフィスに戻った後にデータ処理が行え、均等スペース化することが可能なFARO® Laser Scanner LS880(ファローレーザースキャナー)でした。
APR Services社は、Oxford Archaeology社と協働し、2006年11月から段階的にスキャニングを開始しました。

採掘坑の破損を避けるため、全てのスキャニングをコンピュータを使わずに行う必要がありました。
地下へ足を運ぶ前にスキャンパラメターを適切に設定しておけば、ファローレーザースキャナーのスタートボタンを押すだけで内蔵ハードディスクに記録されていきます。
雫などの湿気から機材を守るため、薄いプラスチックシートでミラーを保護したりフィルムで機体を覆うなどの工夫も行います。


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最も大きな問題は、スキャンエリアへのアクセスでした。
通路にあるスキャンエリアでは、スキャナーの周囲の管理は難しく、スキャニングの制御は困難を極めました。
主な制御は、他の調査作業を行うオンサイト調査会社が提供していました。
問題を最小にとどめるため、基本的に垂直で定位を要するだけの傾斜計をスキャナーに使用しました。
スキャニングは通路でスキャナーを三脚に設置するか、それ以上のビューが必要な場合は、石に載せて行われました。
限られた採光、狭小なスペースのため、地下での作業は最低限で済ませます。

この測定ソリューションによりAPR Services社は、アーカイブとして保存された坑内マップと点群データとのギャップを埋めることが可能になりました。
そして、採掘坑がコンクリートで埋め尽くされた後からでも、取得したデータから、動画やモデル・ビジュアルを作成することができるのです。
歴史的な遺産を、レーザースキャナーがキャプチャした3Dデータの世界として、後世に伝えることが可能になったのです。

この事例で使用されている3次元測定器は、FARO社製3Dレーザースキャナーです。

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