導入事例

大規模水力発電プラントを、稼働したまま修理・アップグレード(前編)

大規模水力発電プラントを、稼働したまま修理・アップグレード(前編)
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ロッキーマウンテン水力発電プラントは、アメリカ、ジョージア州北西部のアパラチア山脈に所在し、410万の住民に電力を供給する揚水発電施設。
75%をアメリカ最大の電力供給協同組合Oglethorpe Power社が、25%をジョージア電力が保有し、全ての運営管理はOglethorpe Power社が行っています。

この揚水発電施設には、ロッキー山脈の頂上高原に上部貯水池が、山麓部に下部貯水池があり、下部貯水池には、かん水時に補助の役割を果たす2つの補助貯水池が隣接しています。

3機の可逆タービン・発電機(揚水時にはポンプ・モーター)を備え、17,200cfsあたり35.3万馬力、225rmpという能力を誇ります。
そしてOglethorpe Power社は、生産力とコスト効率を向上させるため、この3機の発電機(モーター)のアップグレードを決定しました。

このアップグレードプロジェクトでは、計画段階から早くもスケジュールの短縮を余儀なくされ、シニア・エンジニアの頭を悩ませていました。
そんな中、彼はFARO Laser Tracker(レーザートラッカー)の存在を知ったのです。
フレーザートラッカーは、最新のレーザー技術を使い、非常に高い精度を実現する測定業界において定評のある3次元測定システムです。
この測定器を利用すれば、揚水タービンや発電機の解体や再アセンブリをする際に、その都度、その時の状態を計測することが可能となります。
製品のデモンストレーションの時には、エンジニアたちは皆、その性能の高さと用途の広さに感銘を受けたといいます。

このプロジェクトでは、20の水門に対してそれぞれ3つの穴のアライメント検査が必要でした。
従来の手法において、水門穴のアラインメント測定は多くの時間を要する作業です。
特に水門穴ごとのセットアップが困難な作業となります。
穴の中心にピアノ線をかけ、オイルに沈め、さらにピアノ線の端には振り幅を減衰させた大型の重りをかけます。
そして、電気マイクロメーターを用いて、ピアノ線に対して測定を行います。
線の穿孔が必要であれば、穿孔のためにすべてのセットアップを取り除いたうえで、初めて品質管理チェックができるのです。
スケジュール短縮のためには、この工程をいかに短縮するかが大きな課題でした。
購入間もないレーザートラッカーを使用し、この難問へのチャレンジを行ったのです。

まず技術者たちが取り組んだのは、最上部の穴から下への測定でした。
これは、レーザートラッカーの通常の縦向きの設置方法では、物理的に不可能な測定となるため、横向きにマウントしなくてはなりません。
幸いにもOglethorpe Power社は、航空アルミニウム製の特注アダプターを設計・構築することが可能で、FAROの技術者と協働して、ジャイロコンパスの速度を遅らせるさまざまなソフトウェアなどを開発・改修することができました。
こうして、横向きマウントで使用できる最適なスピードと慣性のバランスが得られ、ライン穴の初期検査にかかる工数を大幅に削減させました。
各穴の再測定では、精度許容を満たしていることが確認されました。

後編へ続く

※事例で紹介されている測定精度や距離等の、数値・データは取材当時のものです。
 最新モデルの情報はこちらのページにてご確認ください。

この事例で使用されている3次元測定器は、FARO社製レーザートラッカーです。

FARO社ホームページで「FARO Laser Tracker」の最新モデルを見る

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